○田子町空き家等の適正管理に関する条例
平成二十五年六月十四日
条例第二十一号
(目的)
第一条 この条例は、空き家等の適正管理を図ることにより、倒壊等の事故、犯罪、火災等を未然に防止し、町民の安全・安心の確保と生活環境の保全に寄与することを目的とする。
一 空き家等 町内に所在する建物及びその他の工作物(以下「建築物」という。)で、常時無人の状態にあるもの及びその敷地をいう。
二 危険な状態 次に掲げるいずれかの状態をいう。
ア 老朽若しくは積雪、台風等の自然災害によって、建築物が倒壊し、又は建築物に用いられた建築資材が飛散し、若しくは剥落することにより、当該建築物の敷地外において人の生命若しくは身体又は財産に被害を与えるおそれがある状態
イ 建築物に不特定の者が侵入することにより、犯罪又は火災が誘発されるおそれがある状態
ウ 建築物の敷地内にある草木が繁茂し、又は動植物、昆虫等が相当程度に繁殖し、人の生命、身体若しくは財産又はその敷地周辺の生活環境に害を及ぼすおそれがある状態
三 所有者等 所有者、占有者、相続人、相続放棄者、財産管理人その他の空き家等を管理すべき者をいう。
四 町民等 町内に居住し、又は勤務し、若しくは通学する者をいう。
(民事による解決との関係)
第三条 この条例の規定は、危険な状態にある空き家等の所有者等と当該空き家等が危険な状態であることにより被害を受けるおそれがある者との間で、民事による解決を図ることを妨げるものでない。
(所有者等の責務)
第四条 空き家等の所有者等は、当該空き家等が危険な状態にならないように自らの責任において適正に管理しなければならない。
(情報提供)
第五条 町民等は、危険な状態である空き家等があると認めるときは、町長に対し、その情報を提供することができる。
(実態調査)
第六条 町長は、前条の規定による情報の提供を受け、又は空き家等が危険な状態にあると推測されるときは、当該空き家等の所有者等の所在、危険な状態の程度等を調査するものとする。
(助言又は指導)
第七条 町長は、空き家等が現に危険な状態にあり、又は危険な状態になるおそれがあると認めるときは、当該空き家等の所有者等に対し、必要な措置について、助言し、又は指導することができる。
(勧告)
第八条 町長は、前条の規定による助言又は指導を行ったにもかかわらず、空き家等が現に危険な状態にあり、かつ、当該危険な状態が相当程度であると認めるときは、当該空き家等の所有者等に対し、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
(公表)
第九条 町長は、所有者等が前条の規定による勧告(以下「勧告」という。)に基づく措置を期限までにとらなかったときは、次に掲げる事項を公表することができる。
一 当該所有者等の住所及び氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地並びに名称及び代表者の氏名)
二 当該空き家等の所在地
三 当該勧告の内容
四 前三号に掲げるもののほか、町長が必要と認める事項
3 町長は、前項の規定により公表するときは、当該公表に係る所有者等に意見を述べる機会を事前に与えなければならない。
(命令)
第十条 町長は、空き家等の所有者等が第八条の規定による勧告に応じないときは、期限を定めて必要な措置を講ずるよう命令することができる。
2 前項の規定による立入調査をする職員は、その身分を証明する書類を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入調査は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(代執行)
第十二条 町長は、第十条の規定による命令を受けた所有者等が当該命令に従わない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつ、不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)の定めるところにより代執行を行うことができる。
(関係機関との連携)
第十三条 町長は、緊急を要する場合は、町の区域を管轄する警察その他の関係機関に必要な協力を求めることができる。
(資料の提供等)
第十四条 町長は、この条例の施行において必要があると認めるときは、官公署に対し、必要な資料の提供又は閲覧を求めることができる。
(委任)
第十五条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、平成二十五年七月一日から施行する。