○田子町特定個人情報等の取扱いに関する管理規程
令和二年四月一日
訓令第二十七号
目次
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 管理体制(第四条―第八条)
第三章 職員の責務(第九条・第十条)
第四章 特定個人情報等の取扱い(第十一条―第二十条)
第五章 情報システムにおける安全の確保等(第二十一条―第三十七条)
第六章 情報システム室等の安全管理(第三十八条・第三十九条)
第七章 特定個人情報等の提供及び業務の委託等(第四十条・第四十一条)
第八章 安全確保上の問題への対応(第四十二条・第四十三条)
第九章 監査及び点検の実施(第四十四条―第四十六条)
第十章 補則(第四十七条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この規程は、町の保有する個人番号及び特定個人情報(以下「特定個人情報等」という。)並びに特定個人情報等をその内容に含む個人情報ファイル(以下「特定個人情報ファイル」という。)について、その適切な管理に必要な事項を定めることにより、町の行政の適正かつ円滑な運営を図り、もって個人の権利利益を保護することを目的とする。
(定義)
第二条 この規程における用語の意義は、田子町個人情報保護条例(平成十七年田子町条例第二十一号。以下「条例」という。)第二条及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号。以下「番号法」という。)第二条の定めるところによる。
(適用の範囲)
第三条 町の保有する特定個人情報等及び特定個人情報ファイルの取扱いは、条例及びこの規程の定めるところによる。
第二章 管理体制
(総括責任者)
第四条 特定個人情報等の管理に関する事務を総括させるために、総括責任者を置く。
2 総括責任者は、副町長の職にある者をもって充てる。
(保護責任者)
第五条 特定個人情報等を取り扱う各課等に、保護責任者を置く。
2 保護責任者は、当該各課等の長又はこれに代わる者をもって充てる。
3 保護責任者は、各課等における特定個人情報等を適切に管理する任に当たる。また、特定個人情報等を情報システムで取り扱う場合、当該情報システムの管理者と連携して、その任に当たる。
4 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う職員(臨時職員等を含む。以下同じ。)及び各職員が取り扱う特定個人情報等の範囲を指定する。
(システム管理者)
第六条 情報システム主管課に、システム管理者を置く。
2 システム管理者は、情報システム主管課の長又はこれに代わる者をもって充てる。
3 システム管理者は、特定個人情報等のうち情報システムで取り扱うものについての安全の確保等について必要な措置を講ずる。
(監査責任者)
第七条 特定個人情報等の管理の状況についての監査をさせるために、監査責任者を置く。
2 監査責任者は、総務課長の職にある者をもって充てる。
(管理体制)
第八条 保護責任者は、次に掲げる組織体制を整備する。
一 職員がこの規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合の総括責任者への報告連絡体制
二 特定個人情報等の漏えい、滅失若しくは毀損(以下「情報漏えい等」という。)の事案の発生又は兆候を把握した場合の職員から総括責任者等への報告連絡体制
三 特定個人情報等を複数の部署で取り扱う場合の各部署の任務分担及び責任の明確化
四 特定個人情報等の情報漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合の対応の体制
第三章 職員の責務
(教育研修)
第九条 総括責任者は、職員に対し、特定個人情報等の取扱いについて理解を深め、特定個人情報等の保護に関する意識の高揚を図るための啓発その他必要な教育研修を行う。
2 総括責任者は、特定個人情報等を取り扱う情報システムの管理に関する事務に従事する職員に対し、特定個人情報等の適切な管理のために、情報システムの管理、運用及びセキュリティ対策に関して必要な教育研修を行う。
3 保護責任者は、当該課の職員に対し、保有する特定個人情報等の適切な管理のために、総括責任者の実施する教育研修への参加の機会を与える等の必要な措置を講ずる。
(職員の責務)
第十条 職員は、番号法及び条例の趣旨に則り、関連する法令及び規程等の定め並びに総括責任者及び保護責任者の指示に従い、特定個人情報等を取り扱わなければならない。
2 総括責任者及び保護責任者は、特定個人情報等がこの規程等に基づき適正に取り扱われるよう、職員に対して必要かつ適切な監督を行う。
3 職員は、特定個人情報等の情報漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合及び職員がこの規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合は、速やかに保護責任者に報告しなければならない。
第四章 特定個人情報等の取扱い
(アクセス及び複製等の制限)
第十一条 保護責任者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、当該特定個人情報等にアクセスする権限を有する職員とその権限の内容を、当該職員が業務を行う上で必要最小限の範囲に限るものとする。
2 アクセス権限を有しない職員は、特定個人情報等にアクセスしてはならない。
3 職員は、アクセス権限を有する場合であっても、業務上の目的以外の目的で特定個人情報等にアクセスしてはならない。
4 職員は、業務上の目的で特定個人情報等を取り扱う場合であっても、次に掲げる行為については、保護責任者の指示に従い行うものとする。
一 特定個人情報等の複製
二 特定個人情報等の送信
三 特定個人情報等が記録されている媒体の外部への送付又は持出し
四 その他特定個人情報等の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為
(訂正)
第十二条 職員は、特定個人情報等の内容に誤り等を発見した場合には、保護責任者の指示に従い、訂正等を行う。
(媒体の管理)
第十三条 職員は、保護責任者の指示に従い、特定個人情報等が記録されている媒体を定められた場所に保管するとともに、必要があると認めるときは、耐火金庫への保管、施錠等を行う。
(廃棄等)
第十四条 職員は、特定個人情報等又は特定個人情報等が記録されている媒体(端末及びサーバに内蔵されているものを含む。)が不要となった場合には、保護責任者の指示に従い、当該特定個人情報等の復元又は判読が不可能な方法により当該情報の消去又は当該媒体の廃棄を行う。
(取扱状況の記録)
第十五条 保護責任者は、特定個人情報等ファイルの取扱状況を確認する手段を整備し、当該特定個人情報等の利用及び保管等の取扱状況について記録する。
(個人番号の利用の制限)
第十六条 保護責任者は、個人番号の利用に当たり、番号法に定められた事務に限定する。
(特定個人情報等の提供の求めの制限)
第十七条 個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合その他番号法で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。
(特定個人情報等ファイルの作成の制限)
第十八条 個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他番号法で定める場合を除き、特定個人情報等ファイルを作成してはならない。
(特定個人情報等の収集及び保管の制限)
第十九条 番号法第十九条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報等を収集又は保管してはならない。
(取扱区域)
第二十条 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う事務を実施する区域(以下「取扱区域」という。)を明確にし、物理的な安全管理措置を講ずる。
第五章 情報システムにおける安全の確保等
(アクセス制御)
第二十一条 システム管理者は、特定個人情報等(情報システムで取り扱うものに限る。以下この章(第三十六条を除く。)において同じ。)の秘匿性等その内容に応じて、パスワード等(パスワード、ICカード、生体情報等をいう。以下同じ。)を使用して権限を識別する機能(以下「認証機能」という。)を設定する等のアクセス制御のために必要な措置を講ずる。
2 システム管理者は、前項の措置を講ずる場合には、パスワード等の管理に関する定めを整備(その定期又は随時の見直しを含む。)するとともに、パスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずる。
(アクセス記録)
第二十二条 システム管理者は、特定個人情報等へのアクセス状況を記録し、その記録を一定の期間保存し、定期に又は随時に分析するために必要な措置を講ずる。また、アクセス記録の改ざん、窃取又は不正な削除の防止のために必要な措置を講ずる。
(アクセス状況の監視)
第二十三条 システム管理者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、当該特定個人情報等への不適切なアクセスの監視のための必要な措置を講ずる。
(管理者権限の設定)
第二十四条 システム管理者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、情報システムの管理者権限の特権を不正に窃取された際の被害の最小化及び内部からの不正操作等の防止のため、当該特権を最小限とする等の必要な措置を講ずる。
(外部からの不正アクセスの防止)
第二十五条 システム管理者は、特定個人情報等を取り扱う情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため、ファイアウォールの設定による通信経路の制御等の必要な措置を講ずる。
(情報漏えい等の防止)
第二十六条 特定個人情報等をインターネット等により外部に送信する場合、通信経路における情報漏えい等を防止するための措置を講ずる。
(不正プログラムによる情報漏えい等の防止)
第二十七条 システム管理者は、不正プログラムによる特定個人情報等の情報漏えい等の防止のため、不正プログラムの感染防止等に必要な措置を講ずる。
(情報システムにおける特定個人情報等の処理)
第二十八条 職員は、特定個人情報等について一時的に加工等の処理を行うため複製等を行う場合には、その対象を必要最小限に限り、処理終了後は不要となった情報を速やかに消去する。
2 保護責任者は、前項の特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、随時消去等の実施状況を重点的に確認する。
(暗号化)
第二十九条 システム管理者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、暗号化のために必要な措置を講ずる。
2 職員は、前項の規定を踏まえ、その処理する特定個人情報等について、当該特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、適切に暗号化を行う。
(入力情報の照合等)
第三十条 職員は、情報システムで取り扱う特定個人情報等の重要度に応じて、入力原票と入力内容との照合、処理前後の当該特定個人情報等の内容の確認、既存の特定個人情報等との照合等を行う。
(バックアップ)
第三十一条 システム管理者は、特定個人情報等の重要度に応じて、バックアップを作成し、分散保管するために必要な措置を講ずる。
(情報システム設計書等の管理)
第三十二条 保護責任者は、特定個人情報等に係る情報システムの設計書、構成図等の文書について外部に知られることがないよう、その保管、複製、廃棄等について必要な措置を講ずる。
(端末の限定)
第三十三条 保護責任者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、その処理を行う端末を限定するために必要な措置を講ずる。
(端末の盗難防止等)
第三十四条 システム管理者は、端末の盗難又は紛失の防止のため、端末の固定、執務室の施錠等の必要な措置を講ずる。
2 職員は、システム管理者が必要であると認めるときを除き、端末を外部へ持ち出し、又は外部から持ち込んではならない。
(第三者の閲覧防止)
第三十五条 職員は、端末の使用に当たっては、特定個人情報等が第三者に閲覧されることがないよう、使用状況に応じて情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講ずる。
(記録機能を有する機器・媒体の接続制限)
第三十六条 システム管理者は、特定個人情報等の秘匿性等その内容に応じて、当該特定個人情報等の情報漏えい等の防止のため、スマートフォン、USBメモリ等の記録機能を有する機器及び媒体の情報システム端末等への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)などの必要な措置を講ずる。
(記録機能を有する媒体・書類の移送手段)
第三十七条 この規程等の手続に基づき、特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す必要が生じた場合には、容易に個人番号が判明しない措置の実施、追跡可能な移送手段の利用等、安全な方策を講ずる。
第六章 情報システム室等の安全管理
(入退管理)
第三十八条 システム管理者は、特定個人情報等を取り扱う基幹的なサーバ等の機器を設置する室その他の区域(以下「情報システム室等」という。)に立ち入る権限を有する者を定めるとともに、用件の確認、入退の記録、部外者についての識別化、部外者が立ち入る場合の職員の立会い又は監視設備による監視、外部電磁的記録媒体等の持込み、利用及び持ち出しの制限又は検査等の措置を講ずる。また、特定個人情報等を記録する媒体を保管するための施設を設けている場合においても、必要があると認めるときは、同様の措置を講ずる。
2 システム管理者は、必要があると認めるときは、情報システム室等の出入口の特定化による入退の管理の容易化、所在表示の制限等の措置を講ずる。
3 システム管理者は、情報システム室等及び保管施設の入退の管理について、必要があると認めるときは、立入りに係る認証機能を設定し、及びパスワード等の管理に関する定めの整備(その定期又は随時の見直しを含む。)、パスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずる。
(情報システム室等の管理)
第三十九条 システム管理者は、外部からの不正な侵入に備え、情報システム室等に施錠装置、警報装置、監視設備の設置等の措置を講ずる。
2 システム管理者は、災害等に備え、情報システム室等に、耐震、防火、防煙、防水等の必要な措置を講ずるとともに、サーバ等の機器の予備電源の確保、配線の損傷防止等の措置を講ずる。
第七章 特定個人情報等の提供及び業務の委託等
(特定個人情報等の提供)
第四十条 保護責任者は、番号法で限定的に明記された場合を除き、特定個人情報等の提供をしてはならない。
(業務の委託等)
第四十一条 特定個人情報等の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、特定個人情報等の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう、必要な措置を講ずる。また、契約書に、次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理及び実施体制、特定個人情報等の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認する。
一 特定個人情報等に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務
二 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項
三 特定個人情報等の複製等の制限に関する事項
四 特定個人情報等の情報漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項
五 委託終了時における特定個人情報等の消去及び媒体の返却に関する事項
六 違反した場合における契約解除、損害賠償責任その他必要な事項
2 個人番号利用事務等の全部又は一部を委託する場合には、委託先において、番号法に基づき町が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるか否かについて、あらかじめ確認する。
3 個人番号利用事務等の全部又は一部の委託をする際には、委託を受けた者において、町が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるよう必要かつ適切な監督を行う。
5 個人番号利用事務等の全部又は一部の委託を受けた者が再委託をする際には、委託をする個人番号利用事務等において取り扱う特定個人情報等の適切な安全管理が図られることを確認した上で再委託の諾否を判断する。
6 特定個人情報等の取扱いに係る業務を派遣労働者によって行わせる場合には、労働者派遣契約書に秘密保持義務等特定個人情報等の取扱いに関する事項を明記する。
第八章 安全確保上の問題への対応
(事案の報告及び再発防止措置)
第四十二条 特定個人情報等の情報漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合及び職員がこの規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合等、安全確保上で問題となる事案が発生した場合に、その事実を知った職員は、直ちに当該特定個人情報等を管理する保護責任者に報告する。この場合において、情報漏えい等が外部からの不正アクセスや不正プログラムの感染によるものであるときには、保護責任者は、システム管理者に報告するものとする。
2 保護責任者は、被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を速やかに講ずる。ただし、外部からの不正アクセスや不正プログラムの感染が疑われる当該端末等からLANケーブルを抜く等被害拡大防止のため直ちに行い得る措置については、直ちに行う(職員に行わせることを含む。)ものとする。
3 保護責任者は、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、総括責任者に報告する。ただし、特に重大と認める事案が発生した場合は、直ちに総括責任者に当該事案の内容等について報告する。
4 総括責任者は、前項の規定に基づく報告を受けた場合には、事案の内容等に応じて、当該事案の内容、経緯、被害状況等を町長に速やかに報告する。
5 保護責任者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずる。
(公表等)
第四十三条 総括責任者は、事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る特定個人情報等の本人への対応等の措置を講ずる。
2 公表を行う事案については、当該事案の内容、経緯、被害状況等について、速やかに総務省(行政管理局)に情報提供を行う。
第九章 監査及び点検の実施
(点検)
第四十五条 保護責任者及びシステム管理者は、各課等における特定個人情報等の記録媒体、処理経路、保管方法等について、定期又は随時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括責任者に報告する。
(評価及び見直し)
第四十六条 総括責任者、保護責任者等は、監査又は点検の結果等を踏まえ、実効性等の観点から特定個人情報等の適切な管理のための措置について評価し、必要があると認めるときは、その見直し等の措置を講ずる。
第十章 補則
第四十七条 この規程に定めるもののほか、この規程の実施のための手続その他について必要な事項は、別に定める。
附則
この規程は、令和二年四月一日から施行する。